学習教材 【超軽量タッチペンの工作キット】

バリアフリーの大切さと、スマートフォンの仕組みを学習する

「市販のタッチペンは重くて持てない。」

 

そんな悩みを持つ「両手が不自由な人」が考案した超軽量タッチペンがあります(特許出願中)。

子供たちが、このタッチペンを工作することにより、2つのこと学ぶことができます。

(1) バリアフリーの大切さ

 市販のタッチペンが重くて持てない。障害者は日頃、健常者では思いもよらぬところで不便を感じ、それに対して創意工夫をしています。そんな障害者の日常を理解することで、バリアフリーの大切さを学びます。

 

(2) スマートフォンの仕組み

  スマートフォンは手の静電気を画面に伝えることによって、はじめて操作できる。

 この工作キットには静電気を伝える特殊フィルムが同封されており、これによりスマートフォンが操作可能となります。タッチペン工作を通して、スマートフォンおよびタッチペンの仕組みを学びます。

コンセプト

楽しく学ぶ

工作という楽しい作業を通して、障害者の日常やバリアフリーの大切さを学ぶことができます。

タッチペンには絵を描くこともできるので、自分だけのお気に入りタッチペンを作ることができます。 

低学年にも対応

 フィルムをストローに貼り付けるだけなので、低学年の児童でも簡単に工作できます。

工作キットの概要

材料

工作キットには、ストロー、シール、特殊フィルム、アクセサリー(ビーズシール)、説明書が同封されています。

作り方

フィルムを7mm程度の幅にカット

ストローを8m程度にカット

シールを剥がす

 

(予めシールに絵を書いておけば、自分だけのオリジナルタッチペンになります)

シールにストローとフィルムをのせる

シールを巻く

フィルムのはみ出しの長さが1cmくらいになるように、フィルム先端をカット

ビーズシールを巻きつけて完成!

実績

【東京都教育委員会 オリンピック・パラリンピック教育支援事業】にて採用

 

 授業名: バリアフリーグッズを作ってみよう!

 

超軽量タッチペンが生まれるまで

 

千葉県にお住まいの大山学さん。

筋肉の萎縮が進行する

SMAという難病の方です。

 

SMA…脊髄性筋萎縮症 spinal muscular atrophy

大山さんは、コンピュータの仕事をしていたのですが、手の筋肉の萎縮が進み、キーボードのキーを押す力もなくなってしまいました。

 

このままでは職を失うピンチ!

 

そんな大山さんが目を付けたのがスマートフォン。

スマートフォンなら画面にタッチするだけで操作できるので、指先の力は要らない。スマートフォンからパソコンを遠隔操作すれば仕事を続けることができる!

 

そう思った大山さんは、早速スマートフォンの操作を試みます。

しかし、大山さんは筋肉の萎縮のために指先を小まめに動かすことができず、指先での操作は予想以上に難しいものでした。

 

指先が動かないならタッチペンを指に固定して、手全体の動きで操作してみよう

 

 そう考えた大山さんは、早速タッチペンを購入し、それを絆創膏で指に固定してスマートフォンの操作を試みました。

 

しかし、筋力が極端に弱い大山さんにとって市販のタッチペンは短くて重いという問題があり、持つことが出来ません。健常者が軽々と持つことができるタッチペンでも、筋力が極端に弱い大山さんには重かったのです。

 

「なんでこうなんだ!!

絶望しかけた大山さんですが、

 

「市販のタッチペンがダメなら

自分で作ってしまおう!」

 

そう思い直し、大山さんの試行錯誤がはじまりました。

素材選びタッチペンの形状などをヘルパーのと一緒に繰り返し試した結果、

特殊なフィルムを加工した「手作り超軽量のタッチペン」が遂に完成

 

 

 

障害をバネに開発された

 

おそらく世界一軽量のタッチペンです!

 

 

↑クリックすると大山さんが試作品を試用している動画が再生されます

 

これでスラスラとスマートフォンを操作できるようになり、大山さんは今もコンピュータの仕事を続けています

両手が不自由な人にプレゼント

大山さんの知り合いAさん。

Aさんは、障害により寝たきりの生活をしており両手も使えません

 

スマートフォンを操作する場合は、ヘルパーの方に代わって操作してもらっていました。

 

しかし、大山さんから超軽量のタッチペンをプレゼントしてもらい、それを口にくわえて試してみると、以下の動画のようにスラスラと自分でスマートフォンを操作できるようになりました。

 

(写真をクリックすると動画が再生されます)

 

 「これはスゴい!」Aさんは大喜び!!

 

大山さんはAさんのような悩みを持つ人達にこの超軽量タッチペンを使ってもらいたいと考えるようになりました

大山さんとNPO法人日本障害者アイデア協会との出会い

 私達(NPO法人日本障害者アイデア協会)は、障害者のアイデアを社会に役立てるべく様々な活動を行っており、障害のある人達へのアイデアインタビューもその活動のひとつです。

 

 大山さんがアイデアマンであることを知り、アイデアインタビューのお願いをしたところ、大山さんは快く応じて下さり、超軽量タッチペンを見せてくれました。

 

 大山さんAさんが、この超軽量タッチペンを使ってスラスラとスマートフォンを操作している姿を見て、

 

「超軽量のタッチペンは、多くの障害者の役に立つはずだ。」

 

「更に、軽量で簡単に使うことができるので、

障害者だけではなく高齢者や健常者にもきっと喜んでもらえる」。

 

 私達はそう直感しました。

共同開発

 その後、私達は大山さんと共同で、タッチペンの商品化に着手。大山さんの超軽量タッチペンは素晴らしいアイデアでしたが、商品化には越えなければならないハードルが幾つかありました。安全性・機能性・コスト・使用感・耐久性などを考慮して改めて素材の選定や形状等を洗い直し、ようやく商品化の目処がつきました。

 そして、大山さんと当協会とで正式な契約を交わし、特許出願も完了。    

 

 

この超軽量タッチペンを多くの人達に知ってもらいたい、使ってもらいたい。

現在、大山さんと当協会は、このタッチペンの製品化を進めています。

 

また、小学生にこのタッチペンを工作してもらうことで、障害者の日常やバリアフリーの大切さ、タッチペンの仕組みを学んでもらうバリアフリー授業を行っています。

 

お問い合わせ

NPO法人日本障害者アイデア協会(担当:本郷)

070−6579−0912

hongo@smile-idea.jp